日本各地で個展を開催している星先こずえさん
2歳の時に自閉症と診断された。
洋画家である城戸佐和子に師事し、「切り絵作家」として活動を始めた。
こずえさんの作品は、クレヨンと絵の具でカラフルに彩色した
自作の和紙を使用して、障害の壁を超越した創造力豊かな世界を
魅力的に表現しているのが、特徴です。
最近では、素材として古布も使用し今までにないインパクトが
感じられる作品になっています。
このような作品を作れるようになるまで、こずえさんに寄り添った
母薫さんが記録した奇跡の成長記録(芸術を味わう楽しみ)をご紹介します。
美術館巡り
恵子が小学3年生から高校3年生までの10年間は、佐世保に住んでいた。
そこには、小さな美術館が1つだけしかなかった。
それでも、東京の大学に進学し、独り暮らしを始めた長女が、
「我が家は、よく芸術鑑賞に行く家族だ、ということがわかった。
美術館に行く習慣のない人って、意外におおいんだよ。」と言ったことがある。
恵子が好きになった最初の画家は、シャガールだ。
テレビアニメのに『ちびまる子ちゃん』でシャガールの話題が出ていたから
どんな画家なのだろうと思ったことがきっかけだったそう。
恵子が中学生になると「シャガールはいいよ~。」と言うので
シャガールの絵の展示があると、遠出してでもできるだけ出かけた。
恵子だけは、シャガールの絵からたっぷりの愛を頂いた。
恵子が絵の前でうっとりしながら立っている姿には、
それを見ている私たちの方が不思議な気持ちにさせられた。
帰りには、「あ~、心が満腹だぁ。」と満足していた。
恵子の大学入学と同じくして、現在の住まいに越してきた。
高校3年生で公文の勉強も卒業したので、母親として恵子に何か出来ることはないかと考えた。
ここには、気楽な距離で行ける美術館がいくつもある。
私はできるだけ、恵子にいろんな芸術に触れさせることを目標とした。
恵子は、真面目に授業を受ける学生なので、なかなか時間が取れなくて、
出かける日が、限られる。
それでも、大学1年生、2年生の時は年間20回、3年生の時には40回と
美術館や博物館、展示会場に足を運ぶ回数が増えていった。
彼女と一緒にいろんな作品を鑑賞するおかげで、私自信も、作品が放っているものを
少しずつ感じられるようになってきた。
続きはこちらから
自閉症と2歳で診断された切り絵作家星先こずえさん・自閉症は治るか?
コメント