自閉症と2歳で診断された切り絵作家星先こずえさん・子煩悩な父の愛、成長のコツ(幼児期~現在)

子育て
自閉症、家族外出、父の愛

日本各地で個展を開催している星先こずえさん

2歳の時に自閉症と診断された。

洋画家である城戸佐和子に師事し、「切り絵作家」として活動を始めた。

こずえさんの作品は、クレヨンと絵の具でカラフルに彩色した

自作の和紙を使用して、障害の壁を超越した創造力豊かな世界を

魅力的に表現しているのが、特徴です。

最近では、素材として古布も使用し今までにないインパクトが

感じられる作品になっています。

このような作品を作れるようになるまで、こずえさんに寄り添った

母薫さんが記録した奇跡の成長記録(子煩悩な父の愛)をご紹介します。

じいちゃんの可愛がり

子煩悩な父親は多いと思うが、恵子の父親、つまり主人も相当である。

夜、家族でくつろぐ時間になると、こっそりカーテンの影に隠れていた。

私が気づいて「あれっ、パパがいなくなったよ。」と幼い娘たちに伝える。

娘たちが探して「あっ、みつかったぁ!」と喜ぶ瞬間を、楽しんでいた。

私がそれに気づかない時は、可愛そうだった。

ワクワクして待ち続けた後で「誰も探しに来てくれない。」とがっかりして出てきていた。

週末は必ず、家族で外出する。

外食時には、動き回る恵子を順番に抱きかかえながら、交代で食べた。

それから、広い公園や動物園に出かける。

いくら運動しても足りない恵子には、ちょうど良い発散になったにちがいない。

広々として、恵子がどこにいてもわかりやすい・・・

なんて安心していると、見失ってしまい慌てて探すこともよくあった。

平日に1人で恵子の相手をしている私は、子供たちの週末の遊び相手を主人に任せていた。

体力のある主人は、子供たちと遊ぶことを子供たち以上に楽しんでいた。

私にゆとりがない時期には、「子供たちと遊ぶことだけ考えて、気楽な人だ。」と思っていた。

今になって思うのは、障害を持った我が子とあれほど楽しめる父親は、

そうはいないだろうということ。

当り前だが、長女も次女も、同じように可愛がった。

また、転勤族で祖母たちに会う機会の少ない我が家では、父親がその役目をしたことになる。

私は「じいさん可愛がり」と陰口をたたいた。

障害児を伸ばすには、その子にあった次のステップを見定める事が基本だと思う。

でも、主人と私が同じような真剣さで取り組んでいたら、

子供たちは疲れはてて、伸びなかったかもしれない。

主人の気楽な要望のおかげで、時々子供が意外な成長を見せる時がある。

恵子が中学3年生になると、父親に関するコメントが多くなった。

「ふつうのお父さんは、嫌々家族と出かけるらしいけど、うちは本人が一番楽しんでるね。」

「今は、単身赴任であまり会えないから、怪我でもしてるんじゃないかと心配だよ。」

「お父さんは裸の王様のような人だ。つまり、おだてられると調子に乗る。」

本人が感じているかどうかは不明だが、「愛される父親」には違いない。

最近我が家では、ビーグル犬を飼っている。

子供たちを愛したように、その愛犬を愛している父親の様子を見て

恵子は、「犬のしつけができない。」と嘆いている。

自閉症の子供の育てるには、ひとりだ頑張るのは難しい。

長期戦だからこそ協力者は大切な存在なのですね。

また、恵子さんのお父さんのキャラがとても可愛くて

平日、恵子さんの世話で頑張っている薫さんにとって

週末の家族での外出は、気分転換になり

また、1週間頑張ろうと思う気持ちになる原動力になっていたのですね。

まとめ

恵子さんが自閉症とわかり、

「手の握力がついて欲しい。」「言葉を話して欲しい。」という思いから

絵を描くことや歌・読み聞かせを手探りで始めたものの

結果がなかなか見えない日々に、心が折れそうな時にご主人の存在はとても

元気をもらえた存在だったのです。素敵なご主人でありお父さんですね!

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自閉症と2歳で診断された切り絵作家星先こずえさん・小学校入学前後の取り組み(幼稚園年長~小学1年生)

 

 

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