自閉症と2歳で診断された切り絵作家星先こずえさん・いじめられる方の変化と成長(小学校~高校)

自閉症、いじめ、感謝 子育て
自閉症、いじめ、感謝

日本各地で個展を開催している星先こずえさん

2歳の時に自閉症と診断された。

洋画家である城戸佐和子に師事し、「切り絵作家」として活動を始めた。

こずえさんの作品は、クレヨンと絵の具でカラフルに彩色した

自作の和紙を使用して、障害の壁を超越した創造力豊かな世界を

魅力的に表現しているのが、特徴です。

最近では、素材として古布も使用し今までにないインパクトが

感じられる作品になっています。

このような作品を作れるようになるまで、こずえさんに寄り添った

母薫さんが記録した奇跡の成長記録(いじめられる方の変化と成長)をご紹介します。

いじめと真心

恵子に対して、幼稚園までは、みんなが温かい目で見てくれた。

紙芝居の時、恵子は友達の真ん中に立って見ているが、座っている後ろの子供たちは

文句も言わず、首を横に伸ばしていた。

小学校から高校までは、大なり小なり、常にいじめられた。

小学校では、俗にいう「わるがき」から登下校の時に言葉の暴力を浴びていた。

中学校には、普通っぽい男の子たちが陰険に、恵子の嫌がることをつついてきた。

先生にはわからないように、ちょっかいを出す。

恵子とけんかになれば、両者とも職員室で怒られることになる。

恵子は、自分は悪くないのにと、憤懣やるかたないふうだった。

高校生になると、女子高校とぶつかるようになった。

男の子とぶつかる時とは違うイライラが、つのっていた。

でも先生から、「恵子さんの方が大人ですよ。相手にしないようにしています。」

と言われるようになった。

いじめられ方の変化も、成長の証拠に違いなかった。

先生たちと相談しながら、恵子を見守っていたが

結局、小学校入学から高校卒業まで、恵子は1日たりとも休んでいない。

あの不愉快な嵐の日々を、黙々と学校に通い続けたというだけで「最優秀賞」を彼女にあげたい。

いじめられたことも含めて、恵子の場合は普通学級にいたからこそ、

ここまで伸びたという実感がある。

温かい真心で見守ってくれる友達も、必ずいた。

小学低学年の時は、恵子が何も覚えていないので、私が友達に電話して聞いた。

毎日のことなのに、「今日の宿題と明日必要なもの」を気持ちよく教えてくれた。

中学生になると、朝の登校時に

「恵子ちゃん、今日の英語の宿題やってきた?」と親切に聞いていうれる友達もいた。

「そんなこと聞くと、急いで学校にいってしなくちゃいけないじゃないの!」と

プリプリ文句を言う恵子に、腹も立てない。

恵子の行動が問題となり、恵子以外の級友たちだけでの話し合いもあった。

悪口ばかり出る中で、ある友達が「私は、小学校から恵子さんを知っているけど

とても優しい人です。」と発言してくれた。

それ以降、話し合いの雰囲気がよくなったそうだ。

いろんな子供たちを見てきて、はっきり言えることは

「温かい子供の親は、温かい。」ということ。

何組ものそういう親子には、感謝あるのみだ。

 

健常児にもある「いじめ」だが、健常児の弱い者たちは、自分たちよりも

弱い障害児をいじめることで、自分の心を満たすのだろう。

健常児なら、登校拒否や引きこもりになったり最悪の場合は自殺を選らぶ子供もいるだろう。

小学校から続いた「いじめ」のなか1日も休まずに学校に通った

恵子さんの精神強さには、驚かされる。

まとめ

22年の長きにわたり、教育に携わり多くの親子を見ていた。

子供を見れば、親がわかる。親を見れば、子供がわかる。

薫さんが「温かい子供の親は、温かい。」の言葉はよく理解できる。

日々、親が子供に言っていることは、子供を学習しているということだろう。

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