「認知症」? 「物忘れ」?症状の見分け方!

生活

 

歳を重ねると一つの動作が遅くなったり、人の名前を思い出せなかったり
あらゆる身体の機能の衰えが見えるようになってきます。
こんな症状が年齢の衰えによるものなのか、認知症を発症なのかで
これからの対応は変わってきます。

認知症は基本的に完全な治療法がありません。そのまま放置すると
コミュニケーションが難しくなり、暴力や徘徊のような行為に発展することがあります。

完治は難しいが、早い時期に認知症を発見して適切な処置をすると
認知症の進行を遅らせることができます。
認知症と疑わしい初期の症状や認知症の判定方法についても調べてみました。

認知症に似ているけど「物忘れ」「軽度認知障害」との違い

シニア世代なら誰もが敏感なテーマ。
日常生活の中で「財布をしまった場所が・・・」「テレビに出ているタレントの名前が・・・」
という「物忘れ」をした時、「もしかしたら自分が認知症の初期症状かな?」
と不安になるのでは?

このような物忘れは年齢を重ねてくれば誰しもに現れる現象で心配はありません。
でも過去に体験した一部分が思い出せないのではなく、体験したこと自体を思い出せない時や
今、行っている動作の目的を思い出せなくなると、認知症の予兆かもしれません。

例えば

夕食に食べたものを思い出せない → 物忘れ
食事したことを思い出せない → 認知症

買い物に行って買うものが何かを忘れる → 物忘れ
買い物に行って、途中で外出した理由を忘れたり自分がどこに居るのかわからなくなる → 認知症

要注意!認知症の代表的な初期症状

認知症の早期発見には、家族や周囲の人の”気づき”がとても大切です。

何度も同じことを繰り返す

直前に起きたことや話した内容の記憶が、脳の機能低下により難しくなり
同じ内容を繰り返し言うようになります。
独り言を言ってるようだったり、「外は雨かい?」「今日は仕事休み?」などと
質問を繰り返すようにもなります。

食事したこと自体を忘れる

認知症の人がよく聞いてくるのが「ご飯まだ?」という質問です。
食事したこと自体を忘れているのです。
「さっき食べたね」と言うと、納得する場合と、腑に落ちない様子であれば
注意する必要があります。

感情起伏が激しい

急に怒り出したり、急に塞ぎ込んだりと、感情の起伏が激しくなったりします。
今まで夢中になっていた趣味などに対して、急に無関心になる様子が見られる時は注意です。

自宅が分からず帰れない

散歩、買い物で外出したまま、自宅の場所が思い出せなくて帰宅できなくなってくると
認知症の発症確率が高いです。場所、時間、日付などが認知できない症状を
「見当識障害」と言います。

作業を途中で忘れる

ひとつの作業をしている時に、別のことに関心が移ると
作業が途中のまま別の行動に移ることが、多い時も認知症が疑われます。

部屋がちらかる

認知症が進行して記憶力低下が激しくなると、物をしまった場所が思い出せなくなり
一度探し物を始めると、部屋の隅から隅までを探します。
探し物を見つけるまでは不安な気持ちでいるため、散らかした物を片付けることができません。

認知症の代表的な種類

発症の原因、脳内の異常部分によって、見られる症状や治療法が変わってきます。
治癒が困難とされている4つの認知症について紹介します。

アルツハイマー型認知症

記憶を司る海馬、頭頂葉などの脳細胞が広範囲で委縮で発症するのが
アルツハイマー型認知症です。
認知症患者でアルツハイマー型もっとも多いです。
主な症状は物忘れ、同じことを何度も繰り返して言う中核症状です。
病状はゆっくり進行し、さらに症状が進むと場所、人、時間や物などの誤認識が始まります。
人によっては俳諧や妄想も始まります。男性より女性に多く発症します。

レビー小体型認知症

大脳皮質の神経細胞内に、「レビー小体」と言われるタンパク質が溜まることで起こるのが
レビー小体型認知症です。アルツハイマー型認知症に次いで患者数が多いです。
特徴は男性に多く見られることです。
病状が進行すると、はっきりと幻覚(幻視)が現れて、体の硬直が始まって
動作全般がゆっくりになります。パーキンソン病の症状に類似しているのも特徴の一つになります。

脳血管性認知症

くも膜下出血や脳梗塞など、脳の血管障害によって起こる認知症です。
きっかけは、事故や病気で発症します。
脳血管障害になると、脳内に血栓ができた部分の脳細胞が死滅します。
血栓ができる箇所、失われる機能は人それぞれです。

前頭側頭型認知症(ピック病)

人格を司る前頭葉、言語を司る側頭葉が委縮する病気です。
人格面では、怒りっぽくなるなどの変化が始まります。
重度の記憶障害を最終的に引き起こすことになります。
「ピック病」と総称されるのは、脳の神経細胞の中に「ピック球」と言われる物質が
みられるからです。
発症率は低く、40~60代の多くの人が罹患していて「若年性認知症」と呼ばれています。

離れた家族のためにできることは?

 

早期発見が認知症進行を食い止めるカギです。
家族が離れて暮らしていたり、同居人のいない一人暮らしだと
周囲の目が行き届かなくて、わずかな体調変化を見逃してしまいます。

新型コロナウイルス感染の危険性から、県をまたいでの移動制限のために
安否確認するのに時間ががかかる場合や、ウイルスを家族が持ち込んでしまうことが
指摘されています。

このような状態のときは、定期的に電話などで連絡をとって、体調や心境に変化がないを会話から
感じ取って下さい。ビデオ通話のZoom(ズーム)、Skype(スカイプ)なども有効的です。
電話ではわからない表情、生活空間の微妙な変化に気づくことができます。
顔を見ながらコミュニケーションを図ることで、脳への刺激や気持ちがに繋がって
気持ちのメリハリや家族と過ごす楽しみが生まれます。

介護サービスを定期的に利用しているなら、ホームヘルパーや担当のケアマネジャーから
体調や暮らしの中での些細な変化の報告をお願いしましょう。

 

少しでも疑わしいと思ったら、早期受診!

認知症かなっと思ったら、病院で早急に検査を受けましょう。
症状が加齢によるものなのか、認知症なのか医師の診断を受けると正確なことがわかります。

進行が緩やかなアルツハイマー型認知症は、完全治療が難しく、できるだけ早期発見し
対策をするが重要です。診察してもらって、詳細な検査が必要なときは紹介状を書いてもらって
大きい病院で検査してもらいましょう。

一般的に「長谷川式認知症スケール」という検査が認知症診断に用いられています。
年齢を聞く初歩的な質問から、暗記や計算式などを回答する知能評価テストです
30点満点中20点以下は認知症の疑いがあります。

CTやMRIで脳の形状を測って、脳の萎縮状態を見てアルツハイマー型認知症の発見ができます。
同時に脳出血や脳腫瘍などの症状も発見できます。

「SPECT」という脳の血流を測ったり、「PET」といった脳の代謝を測る検査もあります。
これらの検査をすることでも、認知症早期発見になります。
SPECTやPET、CTやMRIの費用も合わせ、検査にはそれなりの費用ががかかります。

これからの家族の生活を決める早期発見

認知症の進行を薬で遅らせることができるようになりました。
薬に頼るだけでなく、テキストを使用した脳トレや、全身や指先を動かして
老化の防止につなげる運動もなどあります。

まとめ

認知症の早期発見のために、日常から家族の状態を把握しておくことが大切です。

行動や会話から、少しでもおかしいと思ったら

早めに病院へ行って検査しましょう。

私も、高齢な母がいるので普段から様子を観察しながら

コミュニケーションを図りたいと思います。

 

 

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