梅雨の時期、雨に濡れながら咲く紫陽花。
しっとりして、なんか落ち着きますね。
紫陽花の花の色、どうして変わるのかな?
不思議だと思いませんか?
紫陽花(アジサイ)
狭義のアジサイは、原種ガクアジサイから日本で品種改良。
落葉低木で6月から7月にかけて開花。
赤、白、青、紫のガクが大きく発達した装飾花を持っている。
梅雨時期に挿し木によって繁殖。
ヨーロッパ、アメリカ、日本などで広く栽培されている。
ヨーロッパで品種改良されたものは、セイヨウアジサイと呼ばれている。
アマチャは変種で山岳に自生し、多くは寺院などで栽培されている。
民間で、薬用植物として利用される。
有毒植物のため、切り花、園芸で利用する時には注意が必要。
色が変わる理由?
紫陽花は、別名「七変化」とも言われているように
花の色の変化は、よく知られています。
花の色が変わる理由として、大きく2つ。
- 花の中の色素が分解されておこる現象で、老化現象の一種。
- 土の酸度(ph)による変化。
同じ品種、同じ場所なのに年々色が変わるのは土の酸度に影響しているのです。
生産農家さんが土を調節して、色の違う花を作っているという事です。
青とピンクの花のしくみ
紫陽花の花の色は、アントシニン系色素の働き。
青色・・・・・土の中のアルミニウムが吸収され色素と結合して発色。
酸性の土壌にアルミニウムは良く溶ける。
(土が酸性)
ピンク・・・・土の中にアルミニウムが吸収されない状態。
(土が中性から弱アルカリ性)
紫陽花に毒があるの?
紫陽花が毒をもっているかどうかは、完全に把握されてはいないが
一部の品種に毒があると確認されています。
毒の成分
「青酸配糖体」という植物由来の有毒成分。
「抗マラリア成分」「嘔吐性アルカロイド」
が含まれています。
症状
死亡例はないが、花や毒を含んだ茎や葉を食べた場合、
嘔吐,痙攣、顔面の紅潮、めまい、呼吸麻痺、ふらつき、昏睡の状態が見られる。
症例として
- 飲食店の料理に添えられていたアジサイの葉を食べ、30分後に吐き気、嘔吐、めまい。
- 居酒屋でだし巻き卵の下に敷かれていた葉を食べ、40分後に嘔吐、顔面紅潮。
- 仕出し弁当に添えられていた紫陽花が原因で食中毒。
重篤には至らず2~3日で回復。 - アマチャの葉の「甘茶」を飲み嘔吐。1日で回復。
アマチャは、ガクアジサイの変種にあたるユキノシタ科の植物で
仏教でお釈迦様の誕生を祝う「花まつり」にお茶として振舞われる。
抗アレルギー作用や内臓機能改善、アンチエイジング効果
花粉症、アトピーに効果がある。
体質によって合わない時もあるので、子供が飲むときは注意が必要。
濃いのもよくないので、薄めたものにしましょう。
対処法
紫陽花の有毒成分は、口に入れない限り危害はない。
葉に含まれる毒も少ないので、大量に食べなければ大丈夫。
まとめ
土を酸性やアルカリ性にすることで紫陽花は、花の色を変わるので梅雨の時期
長く楽しむことができます。
梅雨の代名詞とも言われる紫陽花。
以前、紫陽花を買った時に「植え替えずに鉢植えのままで、観賞してください。」と
お店の方に言われたのは、花の色が変わってしまうからだったのが、やっとわかりました。
花の色を見ると土壌の状態がわかり、リトマス試験紙みたいで面白いです。
子供の科学実験でも、できるかもしれませんね。
料理に添えてあった時は、観賞するだけで食べないようにしましょう。
紫陽花に毒があるなんて、びっくりです。
特に、小さい子供のいるお母さんには知っておいて欲しいことだと思います。
じめじめした梅雨の時期、紫陽花の花を見ながら
「花の色が青だから、この土は酸性ね。」なんて言ったら、
「ちょっと鼻高さんになれるかも。」と思ったのは、私だけでしょうか?
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