味のしみた煮物、美味しいですね。
煮物といっても「煮込み」「煮つけ」「煮びたし」などいろいろありますが
どう違うのでしょうか?
調味料の入れる順番で、味のしみ方が変わってきます。
煮物の種類、知っておくべき言葉、調味料黄金比や味のしみこませるコツについて調べてみました。
煮物の種類
「煮物」は、だしを基本に材料を煮て、みりん、砂糖、醤油、酒、塩、塩などで
味付けをした料理のことです。煮る時間や味付けの方法で、呼び名が変わるのです。
煮込み
「煮込み」は、多めのだしに調味料を加えて長時間弱火で煮込んだものです。
ゆっくりと時間をかけ煮込んで味を染み込ませ、野菜の甘みを引き出しお肉も柔らかく仕上げます。
煮つけ
「煮つけ」は、食材がかぶるくらの少ない煮汁で強めの火力で煮て、食材の表面にだけに
味をつけたものです。煮崩れをしやすい魚などの調理法です。
煮びたし
「煮びたし」は、食材がかぶる位のだしでサッと煮たあと冷まして味を染み込ませたもので
あっさりとした味わいです。
知っておくべき言葉
水かげんを表す言葉
ひたひた→材料の頭が少し出ている水の量を表す言葉。
鍋に材料を平たく入れ、材料が水から出るか出ないかの水の量。
食材が鍋の中で踊らないので、煮くずれしにくい。
かぶるくらい→材料の頭の上に水がくる量を表す言葉。
「ひたひた」より少し多めの水の量で、材料全体が水に浸っている量。
大根の下ゆでやいも類を皮付きなど、長めに加熱する必要な食材を煮る時の水量。
たっぷり→材料の頭より2~3センチ上の水の量を表す言葉。
材料全体が水の中にしっかり浸り、さらに充分に水が入った量。
パスタや青菜を茹でる時や、シチューやおでんを作る時の水の量。
調味料
「煮物」の黄金比
だし汁 みりん 酒 醤油
5 : 1 : 1 : 1
どんな食材を使った煮物でも、黄金比を基礎にして作ればおいしく仕上がります。
調味料を入れる基礎の順番
昔から和食の味付けは「さ・し・す・せ・そ」の順番といわれます。
さ(砂糖)
砂糖は、味がしみるのに時間がかかるので材料が柔らかくなったら1番最初に加えます。
さ(酒)
酒は、和食の隠し味で料理にまろやかな風味を加えてくれます。
砂糖代わりに使用したり、砂糖の次に加えます。
または、みりんをこの段階で加えてもよいです。
し(塩)
塩は、材料の水分を引きだすので早く加えると材料が硬くなってしまいます。
砂糖の甘味がしみこんだ後に入れて、味を引き締めます。
す(酢)
酒と同様に材料のクセを取り、あっさりとした仕上がります。
せ(醤油)
和食にとってとても重要な調味料です。
香りが飛びやすいので、仕上げの段階で数回に分けて入れます。
そ(味噌)
醤油と同様に仕上げの段階で加えます。
砂糖と塩は、味の浸透は遅く材料を締める働きがあります。
早めに使うのは間違いではありませんが、味全体を鋭くする塩は仕上げに使ったりマチマチです。
味噌と醤油は、「香り」を活かすために終わり頃入れます。
酒は、材料に深みを出して柔らかくなります。
みりんは、材料を硬くしてツヤを出すます。みりんも酒も素材の臭みを抜く働きがあります。
酢は、煮物ではあまり使いませんが、芯まで柔らかくする作用があり生臭さを飛ばすので
青魚などを煮る時に使用するとよいでしょう。
美味しい煮物を作るコツ
- 下茹でする
里芋や大根などの火が通りにくい食材は下ゆでをすると煮込む時間を短縮できる。 - しっかり煮立てる
「煮立てる」とは、中火〜強火で上面が泡立つ程度にグラグラと1度しっかり沸騰させるて
煮立てるとみりんや酒のアルコール分が飛んで味が均一になる。 - 落し蓋をする
落とし蓋をして煮込むと、少ない煮汁でも形を崩さずに材料全体に
味をしみこませることができる。 - 味をしみこませる
煮上がったら、火を止めてしばらくそのまま冷ましながら味を染み込ませる。
冷ましている時間が味のしみこむ時間なのです。火を消してから30分以上自然に冷ます。
まとめ
「煮物」といってもいろいろな煮方があり、素材の美味しさを引き出す調理法は
日本独特のような感じがします。
調味料それぞれに役割があって、素材の持つ味を最大限に引き出して
調和のとれた味に調えてくれるんですね。
私も美味しい煮物を作ってみたいです。
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