恵方巻きに必要な海苔、「海の野菜」と言われる海苔の歴史・栄養素・効果

料理

青海苔や焼き海苔など、何気なく食べている海苔です。

海苔の歴史や栄養について知っている方は、少ないのではないでしょうか。
知らなくても美味しく食べられますが、知ると用途別の使い方の幅が広がるかもしれませんね。

海苔は、日本の広い地域で生産され、その土地それぞれの磯の風味を楽しめます。

海苔の歴史や栄養素・期待する効果についてご紹介します。

海苔の歴史

海苔の歴史は古く、「大宝律令」という大宝2年に執行された日本最古の本格的な律令法典に
税の1つとして記されています。当時、海苔はとても高級品でした。

海苔は高級品だったため長い間、庶民には食べられていませんでした。
江戸時代になり、養殖が始まると庶民にも広まり始めました。
しかし、養殖は明確な技法が確立されていなかったため、生産量が不安定で
「運草」と呼ばれていました。

1949年、イギリスの藻類学者ドリュー女史の海苔の糸状体発見により
海苔の養殖技術は大きく前進し、ドリュー女史と親交のあった水産試験場の研究員や日本の藻類学者が研究を重ねた結果、1953年頃までに海苔の人工養殖が完成しました。
これにより、海苔の生産地域も拡大しました。

海苔の栄養素と効果

カリウム

海苔1枚(3g)に含まれているカリウムは
焼き海苔:72mg
味付き海苔:81mg
岩のり:140mg
細胞が正常に活動するために必要なミネラルのカリウムは、ナトリウムを体外に排出する働きがあり塩分の摂りすぎや血圧を調節する上でとても大切です。
日本人は、塩分を摂りすぎの傾向があるので、塩分を控えながらカリウムも十分に
摂取することが大切です。

葉酸

海苔1枚(3g)に含まれている葉酸は
焼き海苔:57μg
味付き海苔:48μg
岩のり:45μg
赤血球の生産を助けるビタミンの葉酸は、細胞の生産やたんぱく質の合成に関わるので
体の発育に重要なビタミンなのです。
細胞の成熟や分裂に不可欠な成分で、特に胎児には大切な栄養成分です。
妊婦が葉酸を十分に摂取すると、胎児の先天異常の神経管閉鎖障害のリスクを
減らすことが可能です。

鉄分

海苔1枚(3g)に含まれている鉄分は
焼き海苔:0.3mg
味付き海苔:0.2mg
岩のり:1.4mg
赤血球に多く存在して酸素を、全身に運ぶ働きをしている鉄は、貧血を予防の栄養素です。
食品中の鉄分は、吸収されにくい非ヘム鉄と体内に吸収されやすいヘム鉄に分けられます。
海苔の鉄分は非へム鉄です。魚や肉、ビタミンCを一緒に摂ってと吸収しやすくしましょう。

食物繊維

海苔1枚(3g)に含まれている食物繊維は
焼き海苔:1.1g
味付き海苔:0.8g
岩のり:1.1g
体内には吸収されない食物繊維は、腸内環境を整える働きがあります。
便通を整え、ナトリウム・糖・脂質などを吸着して体外に出してくれます。
しかし、ナトリウム・糖。脂質の摂り過ぎで引き起こされる脂質異常症(高脂血症)や肥満・高血圧糖尿病などの生活習慣病の予防・改善に繋がります。

EPA

海苔1枚(3g)に含まれているEPA(エイコサペンタエン酸)は
焼き海苔:36mg
味付き海苔:33mg
岩のり:7mg
脂質の仲間であるEPA(エイコサペンタエン酸)は、血栓や動脈硬化を防ぎ
LDLコレステロールを減らし、血圧を下げる効果があります。
脳梗塞や冠動脈疾患の予防効果が高く、1日1g以上の EPA を18 歳以上の成人には
摂取することが望ましいです。

海苔は『海の野菜』

海苔などの海草類は、「海の野菜」と呼ばれています。
土の栄養を吸収して成長する野菜のように、海中の栄養分を吸収して成長することから
「海の野菜」と呼ばれています。
海苔は 低カロリーで、葉酸などのビタミン、鉄やカリウムなどのミネラル、良質な油、食物繊維が
豊富に含まれています。

味付けのりにも栄養はある?

味付け海苔は、干し海苔に調味液を塗って加熱乾燥したものです。
栄養成分では焼き海苔と大きな違いは、ありませんが味付けなので塩分とカロリーは
高いため、食べ過ぎには注意が必要です。

まとめ

海苔に含まれている成分は、他の食品では見られない多くの栄養素が

ぎっしり凝縮されているのには、驚きです。

海苔は、一日2枚が健康にいいと言われている量です。

1度のたくさん食べられないので、毎日少しずつ食べるようにするのが

理想的ですね。

不足しがちな大切な栄養素を、手軽に食べられる海苔で補うようにしましょう!

 

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