自閉症と2歳で診断された切り絵作家星先こずえさん・読書好きになった長女

読み聞かせ、効果、NGな事 子育て
読み聞かせ、効果、NG

日本各地で個展を開催している星先こずえさん

2歳の時に自閉症と診断された。

洋画家である城戸佐和子に師事し、「切り絵作家」として活動を始めた。

こずえさんの作品は、クレヨンと絵の具でカラフルに彩色した

自作の和紙を使用して、障害の壁を超越した創造力豊かな世界を

魅力的に表現しているのが、特徴です。

最近では、素材として古布も使用し今までにないインパクトが

感じられる作品になっています。

このような作品を作れるようになるまで、こずえさんに寄り添った

母薫さんが記録した奇跡の成長記録(読書好きになった長女)をご紹介します。

図書館の本を借り続ける!

私は幼い長女にも、たくさん読み聞かせをしてあげたかった。

昼間は、恵子の世話で忙しい。せめてもと思い、長女が布団に入る時に

一緒に入り、読み聞かせをした。

でも、恵子を追いかけるのに疲れている私は、長女よりも先に

ウトウトしてしまっては怒られた。

長女が幼稚園に行ってる間に、図書館で本を借りて来てあげることにした。

当時は、1人1回5冊まで借りることができた。

初めて借りた日、「気が向いたら読んでね。」と声をかけた。

ひらがながなんとか読めた長女は、「うん。」と返事した。

1週間後、「今日、本を返すけど全部読んだ?」と聞くと

「ううん、全部は読んでいないよ。」と。

その日、「また借りて来たからね。」と言うと「うん。」

その1週間後に「今日、本を返すけど全部読んだ?」と聞くと、

「ううん、全部は読んでいないよ。」・・・・・

「また借りて来たからね。」「うん。」・・・・・

1週間ごとに、同じセリフが繰り返されていった。

私は、娘たちができるだけ楽しめるような絵本を選んだ。

まず、美しい挿絵の絵本。外国の絵本は、やわらかな美しい挿絵が多かった。

日本の昔話も選んだ。黒一色なのに、表情豊かな墨絵の挿絵は素敵だった。

それに、昔話の言葉は独特のおっとりしたリズムで

それが繰り返されるから、音読するとまるで歌っているようだ。

1年後には、長女は「全部読んだよ。」と返事するようになっていた。

小学校に上がると、教科書や公文の国語の教材に出てくる本を借りて来た。

それらの絵本を手に取ると、とても親しみがわくようだ。

同じ作者の他の作品も、全部借りるようにした。

『ごんぎつね』のあとには、新美南吉の他の作品も、

『スイミー』のあとには、レオ・レオニの他の作品も、というように。

長女が小学生時代から現在まで読み続けているのは、

福永令三の「クレヨン王国」シリーズ(講談社)である。

大学生になって、彼女は作者の福永氏に会いに行った。

ゆっくり話をして頂いた時間は、至福の時だったらしい。

読み聞かせが、本好きのきっかけになることはとても素晴らしいことです。

そして、お気に入りの作品に出合い、その作者のシリーズも読むことも・・・

長女さんは、作者にまで会いに行くとは、よほどお気に入りの作品だったのですね。

まとめ

恵子さんの発語のきっかけは、やはり歌・読み聞かせだった。

それは、健常児への働きかけと全く同じです。

全く聞いていないようでも、耳から脳へと刻まれていて

いつか、溢れ出てくるのですね。

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