自閉症と2歳で診断された切り絵作家星先こずえさん・温かく迎えてくれた公文の先生、どの子も伸びる

自閉症、母親の笑顔、どの子も伸びる 子育て
自閉症、母親の笑顔、どの子でも伸びる

日本各地で個展を開催している星先こずえさん

2歳の時に自閉症と診断された。

洋画家である城戸佐和子に師事し、「切り絵作家」として活動を始めた。

こずえさんの作品は、クレヨンと絵の具でカラフルに彩色した

自作の和紙を使用して、障害の壁を超越した創造力豊かな世界を

魅力的に表現しているのが、特徴です。

最近では、素材として古布も使用し今までにないインパクトが

感じられる作品になっています。

このような作品を作れるようになるまで、こずえさんに寄り添った

母薫さんが記録した奇跡の成長記録(初めての公文教室)をご紹介します。

初めて公文の教室へ(3歳)

公文式の創設者、公文 公(とおる)会長の本に「どの子も伸びる」と書いてあった。

「どの子も」の中に、我が家の恵子も入ると思った。

少なくとも、公会長はそのつもりであると感じた。

でも、現実に、公文式の教室で恵子を預かって頂けるのだろうか。

私は、ドキドキしながら紫原教室の田原桂子先生にお電話してみた。

田原先生の高い、柔らかな声が耳に入って、ほっとする。

田原先生は「遊びに行くつもりで、教室に来てみて下さい。」と言って下さった。

恵子の成長は難しいだろうが、先生の声が温かいというだけで「希望」が見えてくる。

3歳過ぎの恵子を連れて、初めて教室に行った。

入口で、田原先生が恵子に

「靴は、この靴箱に入れてくださいね。」と言われる。

そんな指示に従うはずがないので、先にお詫びしようとした私の前で

恵子は自分の小さな靴を靴箱に並べていた。嬉しい驚きだった。

柔らかい心と、毅然とした態度。

自閉症児の対応に必要なその2つを、田原先生は持っておられた。

恵子は、他の生徒がまだ来ていない広い教室を走り回って楽しんだ。

その間、私は田原先生に自分の不安や疲れを話すことができた。

数ヶ月間、恵子の状況はほとんど変わらなかったが、私はそれだけで満足だった。

先生は、恵子とどう取り組んだらいいのかを、いろいろと考えてくださっていた。

恵子はなかなか座らない。

線引き練習用に可愛く作られたズンズン教材にも興味を示さなかった。

拡大コピーができる機械がまだ少ない頃だったのに、田原先生はプリントを

拡大したものを用意してくださった。

そうすると、恵子は、初めて鉛筆を握ってなぞり始めた。

やっと、取り組みの入り口が見つかったというのに主人の転勤が決まってしまった。

半年間ほどお世話になったばかりで、田原先生の教室を離れることになった。

後年、田原先生と再会した時、

「私は、星先さん親子に何もしてあげられなかった。」と真顔で話された。

私は、「短い期間だったけど、初めに先生との出会いがあったからこそ

恵子のその後の成長があったのです。」と伝えた。

田原先生は、私の心の疲れを取って下さった。

だからこそ、その後は諦めることなく、止まらずに前進できた。

日当たりの良い方が草花は、良く伸びるのと同じで

母親の笑顔がたくさんある方が、子供はよく伸びる。

でも、そのためには、母親自身を笑顔で包んでくれる人が必要なのだ。

公文 公会長の「どの子も伸びる」は、もちろん恵子さんのような

障害を持った子もと言う意味で言っていた言葉です。

普通児よりも働きかけの期間は、倍以上にかかるかもしれないが

少しずつ、少しずつ伸びていくことを知っていたのです。

その言葉の意味を正確に受け止め、公文の教室へ足を運んだことは

恵子さんにとっても良かったことだが、お母さんの日々の頑張りを認め褒めてくれる

よき理解者ができたことで、薫さんが笑顔になれたのだと思います。

まとめ

公文には、恵子さんのように一般の教室でも障害を持った子供を受け入れてくれる教室もあります。

以前は、「つくしんぼ教室」と言って障害児専門の教室が全国に数か所の事務局にありました。

数名の公文の指導者が協力して、通ってくる障害児たちを指導していました。

現在は、全国にあった事務局が縮小され「つくしんぼ教室」は、事務局内にのこっている教室と

障害児専門の教室として障害児を受け入れている教室が、あります。

公文教育研究会には、障害児サポート室があります。

障害児をお持ちで悩まれてるお母様、相談してみてはいかがでしょうか。

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自閉症と2歳で診断された切り絵作家星先こずえさん・入園式後の第一目標(幼稚園入園前後)

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