春の訪れと共に出回り始める「たらの芽」「ふきのとう」「うど」「わらび」など
独特の香りと苦みと香りを楽しめる山菜たち。
山菜採りに行ったり、買ってきたらすぐにやっておきたい人気の山菜の下処理を
ご紹介しますね。
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「水につける」「重曹をふる」の2択の下処理!
山菜の下処理は大きく分けて2つです。
汚れた部分やかたい部分を切り落としたら
①水につける方法・・・・・・「タラの芽」「ふきのとう」「うど」「ふき」「うるい」「こごみ」
②重曹や灰をふり湯をかける方法・・「わらび」「ぜんまい」
ほとんどの山菜は、この2種類の下処理で、アク抜きができます。
山菜は、採取してから時間が経つにつれてアクがどんどん強くなるので
採取後は、すぐに下処理をすることが大切です。
【たらの芽】・・・汚れを落としガクを取る
「たらの芽」は、たらの木の新芽です。
「山菜の王様」といわれるほど人気で、ほのかな苦みがあります。
芽が伸びすぎるとたえぐみや苦みが強いので、5㎝位の大きさを選びましょう。
「たらの芽」下処理
水で汚れを落とし、根元の茶色い硬いところを切り落とします。
根元のまわりのガク(=ハカマともいう)もそぎ落と水にさらし10分おいてアク抜きをします。
水気をしっかりきってから調理します。
【お勧めめの食べ方】
天ぷら、グラタン、わかめと白みそ炒め。
【ふきのとう】・・・根元の汚れを取り外のガクを取る
「ふきのとう」は、ふきの花のつぼみです。独特のほろ苦さと香りがあって春を告げる山菜です。
大きくなるにつれて苦みも強くなるので、小ぶりのものを選びましょう。
「ふきのとう」下処理
水で汚れを落としてから根元の丸い部分を切り落とし、花のつぼみを包んでいる外側の汚れているガク(=苞・ほうともいわれている)だけを取ります。
手で割いた方が、アクが出にくいので食べやすい大きさに割いてから水にさらして10分程
アク抜きをした後、水気をしっかりきってから調理します。
【お勧めの食べ方】
天ぷら(ガクを広げて使用)、ふき味噌、ひき肉とみそ炒め、ペペロンチーノ(パスタ)。
「うど」・・・酢水にさらしてアク抜き
「うど」は、山菜のなかでもアクが強く、味も個性が強いです。
人工栽培で出回っているものより、春先に出回る天然のものは味も香りも濃く
シャキシャキとした食感と、独特の苦みと香りがあります。
歯ごたえが強い根本の部分、皮が薄く甘みが感じられる先端、皮もきんぴらで美味しく
食べることができます。
「うど」下処理
水で汚れを落としてから、茎の細い部分と太い部分に分け、
茎の太い部分は、根元の茶色い硬い部分を切り落として、さらに節の部分(3~4カ所ある)
で切ります。
節のない茎の細い部分は、白い部分と先端の緑色の部分に切り分け
切った茎を色止めに酢水(水500mlに酢大さじ1)にさらします。
皮もきんぴらにして食べられるので、繊維に沿ってむいて
酢水につけ水気をしっかりきってから調理します。
【お勧めの食べ方】
天ぷら。太くかたい部分は味噌汁や炒めもの、細く柔らかい部分は酢味噌和え、皮はきんぴら。
【ふき】・・・塩で板ずりして茹で水にとりスジを取る
平安時代から食べられていた日本原産の数少ない野菜です。独特の香りと苦みがあります。
歯ざわりのよい茎と柔らかな食感の葉が楽しめます。太い茎は、繊維が硬いので
直径1~2㎝のものが適度な食感が味わえます。
「ふき」下処理
まな板の上に並べて塩を振り、手でまな板にこするようにゴロゴロします。
水で汚れを落とし、葉と茎に切り分けてから茶色くなった茎を切り落とし
鍋に入る長さに切り揃えます。味や色をよくするため必ずしっかりと沸騰させてから湯に入れ
7~8分茹で、水にさらして粗熱をとってから、スジを取り水気をきってから調理します。
葉は茎と同じように、しっかりと沸騰した湯に入れて30秒ほど茹でて、水にさらします。
葉は、アクが強いので3~4回繰り返します。
水気をきった葉と茎は、保存袋入れて冷蔵庫で2~3日は保存可能です。
【お勧めの食べ方】
茎は、高野豆腐や油揚げなどの炊き合わせ、みそ煮、葉はみそ炒めや佃煮。
【うるい】・・・根元を落として、水にさらす
シャクシャクとした食感で、クセがなく食べやすい山菜。生で食べられるのがほかの山菜とは大きく違う点です。包丁で叩くかゆでて火を通すと、独特のぬめりが出るのが特徴。ねぎに似ているので、洋風、中国風などどんな料理ともよく合います。そばの薬味にしても◎。
「うるい」下処理
水で汚れを落とし、根元1㎝位を切り落とし緑の葉と白い部分に分けます。
水に10分さらしてアクを抜き、水気をきってから調理します。
【お勧めの食べ方】
サラダ、胡麻和え、酢味噌和え、肉巻き、冷ややっこの薬味。
【こごみ】・・・硬い部分を切り落とし、水にさらす
わらびに形が似ている「こごみ」は、アクが少ないのが特徴で独特な香りが多少ありますが
火を通すと気にならなくなります。歯ごたえのある茎の部分や先端のく柔らかい食感を
楽しむことができます。先端がしっかりと巻かれていて、太い茎のものを選びましょう。
「こごみ」下処理
水で汚れを落とし、根元1㎝ほどの硬いを部分を切り落とします。
硬い茎の部分とやわらかい先端の丸まった部分に切り分け水に10分さらして放して
アクを抜き水気をきってから調理します。
【お勧めの食べ方】
天ぷら、にんにく炒め、胡麻和え、牛肉とオイスターソース炒め。
【わらび】・・・重曹か灰をまぶして熱湯をかけ、一晩放置
「わらび」はこごみと同じシダの仲間で、アクが強く、生で食べると中毒をおこします。
必ず灰や重曹を使用しててアク抜きをして調理します。
重曹は入れすぎると、山菜の味が抜け苦くなるため手に入るなら「灰」を
使用したアク抜きがお勧めです。
「わらび」が売られてる場所に、灰が置かれてることもあります。
「わらび」下処理
水で汚れを落とし、バットに並べて灰か重曹(わらび100gに対して大さじ1杯弱)を
全体にふりかけ、「わらび」が浸かるくらいの熱湯を注いで常温で一晩おきます。
しっかりと水洗いしてから調理します。
水気をきって保存袋で冷蔵庫で3~4日保存可能です。
【おすすめの食べ方】
天ぷら、おこわ、酢の物、みそ汁、菜の花の炒め物、豚肉とにんにくの炒めもの、菜の花の炒めもの
【ぜんまい】・・・生の場合は、灰か重曹でアク抜き
「ぜんまい」は、「わらび」と同じシダの仲間の山菜で、若芽を食べます。
渦巻き状になった先端は、柔らかなワタ状になっていますが、市販されているものは
採取してすぐに下処理された「水煮」「乾燥ぜんまい」がほとんどです。
「ぜんまい」下処理
採取後からアクが出るのが早いので、採取後すぐに水煮にする下処理をするため
生のままではあまり出回っていません。
採れたてのものが手に入った時はは、わらびと同じように灰か重曹をふり
熱湯を回しかけて一晩おいてあく抜きをしてから水洗いします。
【お勧めの食べ方】
炊き込みご飯、油揚げと煮物、ナムル、豚肉の炒め物。
まとめ
アク抜きの手間がありますが、山菜の香りとほろ苦さで春を感じるのは
日本人ならではの、感覚ではないでしょう。
寒い冬を耐え、一生懸命に顔を出す「ふきのとう」を見ると
「春が来た!」と嬉しい気持ちになりますね。
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