子供の頃、母がよくパンを焼いてくれた。
使っていた生イーストが、設定された温度の中で発酵していく様子は
とても不思議で見ていて楽しかった。
生地を練って、1次発酵2次発酵とパンを発酵させ焼きあがると
いい香りが部屋中に漂っていた。
パンは、イーストで作るものと思っていた。
「天然酵母」で作っているパン屋を見かけると
「天然酵母」って何だろう?
イーストとどう違うのかな?
パン酵母
パン酵母には、パンを作るのに適した酵母「イースト」と「天然酵母」の2種類あります。
糖分と水が結びつきパン酵母は、パンの生地を発酵させます。
発酵したパン生地には、炭酸ガスの気泡ができ温度が上がり膨張します。
膨張して内側から膨らみ、生地が弾力あるものになっていきます。
焼いている間も、発酵膨張しているので、ふっくらとした美味しいパンが焼きあがります。
イースト
パンを作るのに適した酵母だけを凝縮した酵母で、安定した発酵力があります。
イーストには、「インスタントドライイースト」「ドライイースト」「生イースト」があります。
生イースト
生イーストとは、パン酵母を培養した後、水洗い脱水したもので
多くのパン屋さんで使われて、開封後は早く使い切らなければならない。
イーストの匂いがなく、菓子パンや食事パンなどが作られています。
ドライイースト
長時間低温乾燥させたパン酵母を、脱水後に粒状にしたもので
使用前に仮死状態になってる酵母をぬるま湯に入れて、復活させる予備発酵の作業が必要です。
生イーストと違って、長期期間の保存ができます。
香りもよく、フランスパンなどのハード系のパンに使われています。
インスタントドライイースト
インスタントドライイーストは、生イーストをより短時間で乾燥し乳化剤を加えたもので
ドライイーストより細かく、予備発酵の作業がいらない。
発酵力が強いため、パン作りが初めてでも使いやすい。
開封したら早く使い切りましょう。
天然酵母
天然酵母とは、自然界のさまざまな酵母菌のことで
「ドライタイプ」、「自家製タイプ」の2タイプあります。
ドライタイプ
ドライタイプは、天然酵母が乾燥して粉末状になったもの。
顆粒パン種:ぬるま湯 = 1:2の割合で混ぜ合わせ
28~30度24時間発酵させたものを生種とします。
自家製タイプ
穀物や果物などを水で培養して作った酵母。
酵母は、原料を変えることによって違う特徴のものを作ることができます。。
自家製酵母には
- レーズン酵母
発酵力が強いので、初心者でも作りやすい酵母です。 - グリ-ンレーズン酵母
くせがなく、発酵力が強く、作りやすい酵母です。 - リンゴ酵母
リンゴの香りがして、発酵力もあるので作りやすい酵母です。 - ヨーグルト酵母
発酵の状態がわかりずらいので、上級者向けです。
作るパンによってイーストを選ぶのは?
イーストには、パン生地と相性があって栄養源、湿気、湿度の条件が揃って発酵が進む。
加糖生地用
生地内のショ糖分解力が強いので、素早く砂糖を分解して発酵させる。
無糖性生地用
でんぷん質を麦芽糖に変え、自分の酵素でブドウ糖に分解して栄養源にする働きをもっている。
加糖生地用を砂糖を多く含んでいるパン作りに使うと、
素早く砂糖を分解発酵が進むので、発酵時間が短いが
無糖生地用を使うと、ショ糖分解力が弱いので分解発酵に時間がかかる。
加糖性生地用を砂糖を含まないハード系のパン作りに使うと、発酵力が足らないため失敗する。
予備発酵が上手くいかないのは?
- イーストのエサとなる砂糖が、入っていないと発酵が進まない。
- 泡のでる発酵状態を確認できる適度な大きさの発酵容器を選ぶ。
- 低いと発酵に時間がかかり、熱すぎると死んでしまうので水温は38度にする。
まとめ
パン酵母を変えて、美味しいパンを作っていたことを初めて知りました。
インスタントドライイーストは、とても手軽にパンが作れて便利ですね。
いろいろな天然酵母で作ったパンを食べ比べてみたい。
とくにリンゴ酵母で作ったパンは、香りが楽しみです。
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